暇人の戯言

自称暇人が暇な時につらつらと好き勝手書かせていただきます。

アウトドアブームにおける若年層の安全対策

 

 ここ数年ブームとなっているアウトドアですが、比較的気軽に始められる一方で自然が相手なので一歩間違えれば命を失ってしまう可能性も十分に考えられます。毎年夏になると中高年の方が事故を起こしたとニュースになりますが、若年層も事故に至らないだけで危険であると思われる行為をよく目にします。今回は若年層に含まれるであろう21歳の私が主に登山の目線で安全対策を言及していきます。

 

アウトドアブームの現状

 

 これまで登山や釣りといったアウトドアなレジャーを楽しむ人は年配の方が多く「年を取ってからの趣味」という程度にしか思われていませんでした。もしくは大学山岳部、ワンダーフォーゲル部、探検部のように硬派な人が多いイメージだったと思います。しかし、2010年に「山スカ」と呼ばれる登山用スカートに代表されるようにお洒落なアウトドアウェアが次々と発売され「山ガール」ブームが起きました。そしてそれが起爆剤となり「○○ガール」というキャッチフレーズが様々なアウトドアスポーツで多用され、ここ数年老若男女問わず色々な世代の人がレジャーとして楽しんでいます。

 

問題点

 

 一昔前に比べて多くの人がアウトドアを楽しんでいる一方遭難事故は年々増加しており、昨年も統計を取り始めた1961年以降最多の遭難件数でした。遭難者の半分以上は中高年の人で、雑誌や関連書籍だけでなく各地方の警察・消防などの救助関係者も中高年の人への注意を呼びかけています。一方で事故を起こさないのでニュースになったりしないだけで、若年層の人も事故まがいの危険な行動が多く見受けられます。一般の若年層の人は高尾山や富士山程度の山で満足するためさほど危険を冒さない傾向にあります。しかし、一般の人となんら変わりのないアウトドア系のサークルに所属しているだけの人が何を勘違いしているのか、自分はできると思い込んで難易度の高い山に挑戦したりする人を多く見ます。私が見た中で最も危険を感じたのは、一昨年前の夏に風速20m/秒以上の強風が吹き荒れている稜線のテント場で、大学生パーティーがテントの張り方を理解していなかったようで飛ばされそうになっているのにもかかわらず喜んでいる様子を目の当たりにした時です。このままブームが続くことはアウトドア好きの私にとってもいいことですが、自然の危険性をわからないままアウトドアをする人への対策が必要ではないかと思います。

 

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警察・消防などの救助関係としての対策

 

 現段階では注意喚起を促すように広報活動をしたり、現地での救助関係者によるパトロールの強化といった対策を取るのが良いのではないでしょうか。また、部活動のような大学や高校などの教育機関の公認団体であれば学校側の指導強化が最善策だと思います。

 

組織としての対策

 

 広くみると上述の対策が挙げられますが、ここではサークル単位でどのように対策をすればよいか述べます。まず、一番大切なことは基礎体力の養成です。野球部もサッカー部も入部して一番最初はランニングから始まると思います。それと同じようにハイレベルのアウトドアにおいても重たい荷物を持って歩くという基礎体力が必要になってきます。正直言ってクッソ面白くないです。しかし、これがあるのとないのとでは天と地の差です。しっかり基礎体力をつけましょう。次に知識面です。私は自室に200冊以上のアウトドア関連書籍を所持しておりすべて読みました。ですからみなさんもそれくらい読みましょう。とは言いませんが、「○○入門」といった本を一冊丸々覚えているくらいの知識の勉強はしましょう。最後に装備面です。せっかくいい装備を所持していても使えなくては宝の持ち腐れです。計画実行の前に一度試して現地ではスムーズに使えるようにしておきましょう。また、帰ってきてからの掃除、点検もきっちりしましょう。装備の不備が事故につながるケースも多々あります。

 

最後に

 

 都会の喧騒もなくのんびりでき、非日常空間を味わうことができ刺激もあるアウトドアライフは非常に楽しいです。しかし、その反面危険と隣り合わせで、最悪の場合死に至ることもあります。大学生や高校生が多くを占める若年層は中高年の社会人に比べると時間にゆとりがあります。これから何年も何十年も事故なくアウトドアライフを楽しむために、今のうちに安全対策に最大限の努力を尽くしましょう。