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暇人の戯言

自称暇人が暇な時につらつらと好き勝手書かせていただきます。

遭難しないための登山に必要な大事なこと ~「技」編~

3つの大事なこと

 前回も冒頭で書きましたが登山には「心技体」の3つが必要だと考えています。私は「心技体」をバランスよく持っていないと遭難事故につながってしまうと自身の経験から身に染みて感じています。2回目の今回は「技」について考えていきます。

 

一番大事な登山技術とは?

 登山で最も大事な技術は「歩き方」です。ロッククライミングをするにしても雪山登山をするにしてもまず岩があるところ、雪があるところまでは歩いていくのですから歩き方が悪ければそこまで体力が持ちません。というわけで今回は「技=歩き方」で見ていきます。

 

歩き方の重要性

 歩き方がどれほど重要かということは態様別遭難件数比率を見れば一目瞭然です。下の円グラフを見ていただければわかるように転倒が24.0%であり2番目に多い遭難理由です。また、歩き方が悪かったせいで転・滑落した人も34.3%の中におられると思います。

 

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長野県警察本部地域部地域課発表の統計資料より 

 

転倒しにくい登山の歩き方

 歩き方の基本は「重心を体軸にしっかり載せ、重心を前へ前へ移す」ことです。それを前提として街中での歩き方と山での歩き方を対比させてみていきます。まず、街中ではかかとから地面に着地させ、つま先で地面を蹴るように足を動かして歩きます。しかし、山道のような不整地ではこのような歩き方では不安定でつま先で地面を取り込んだ拍子に落石を起こしてしまう可能性があります。それにソール(靴底)が硬いことが特徴の登山靴ではそのような歩き方では歩きにくいと思います。そこで、山に登るときはソールが硬い登山靴の特徴を活かした靴底全体を接地させる「ベタ足」を基本として歩きます。これは平地、登り、下り、すべて同じで全面接地であり、ソール全体が同時に着地するように足を「置く」感覚です。登りは意外と全面接地が難しいのでがに股やジグザグに登ったりといった工夫をして登れば登りやすいです。また、下りではかかとで着地すると体が後ろに傾きやすいので、重心を前にかけるように意識しましょう。

 

「ベタ足」の歩き方の習得方法

 最も楽に早く習得するためには、先に述べた「ベタ足」の歩き方を意識して歩くことが最善です。しかし私のオススメは少し荒っぽく若い人向けですが歩荷訓練が一番いいと思います。歩荷と聞くと重たい荷物をもってただただ歩くだけのように思う人が大半でしょうが、重たい荷物を持って歩き続けるということは自然と体が楽な歩き方をしようと意識し、正しい歩き方が身に付きやすいのです。実際、私自身2ℓの水を何本も錘にして重たい荷物を担いで近所の山へ行ったり、時にはアルプスで歩荷をしたこともあります。おかげで以前はちょっとしたぬかるみでもよく転倒していた私ですが、今はどんな状態の道でもサクッと歩きます。体力と歩き方が同時に身につくので皆さんもぜひ試してみてください。

 

最後に

 登山の歩き方は算数で言う九九と同じくらい基本的なことです。九九がわからなければ掛け算や割り算ができないことと同様に、歩き方が正しくなければ皆さんが行きたいと考える憧れの山には登ることができないです。難しい岩登りの技術や沢登りの技術を勉強する前にもう一度自分は正しく歩けているのか確認してみましょう。